【体験談あり】未経験でもコンサル転職は可能!必要条件など徹底解説
「未経験でコンサルティングファームに転職できるのだろうか?」
「転職に必要な条件は?」
「未経験で転職した人の体験談を知りたい」
今は全く別の業界で働いているけれど、コンサルへのキャリアチェンジに興味があるという人の多くは、このような疑問を抱えていると思います。高給で華々しい業界というイメージで、未経験でついていけるか不安だという声もよく聞かれます。
結論から言って、業界未経験でもコンサルへの転職は可能です。大手を含め、多くの企業が業界未経験者を採用しています。年齢が不安要素という方もいると思いますが、30代での転職例も多いので問題ありません。
ただし、人によってコンサルに向いているタイプ、向いていないタイプがあるので、適性はよく見極める必要があります。
そこでこの記事では、
- 未経験でのコンサル転職に必要な条件
- 未経験でコンサル転職して活躍できる人・あまりおすすめしない人
- 未経験でコンサル転職した人の体験談
などを中心に解説していきます。コンサル転職を考えているみなさんの疑問や不安を解消する一助となれば幸いです。
Table of Contents
1.未経験でもコンサルティングファームへの転職は可能
冒頭で述べたように、コンサル未経験でもコンサルへの転職は可能です。具体的な業務内容にもよりますが、多くの企業が中途採用の募集要項で「未経験者可」としているからです。
1-1.中途採用のうち未経験者は約70〜80%
例えば、コンサル業界全体で見ると、中途採用のうち未経験者の割合は7〜8割程度と言われています(2021年時点)。高い割合となっている理由としては、コンサル業界では市場が急速に拡大している一方、コンサルタント自体の数は不足しているという背景があり、多くのファームが人材確保を急いでいることなどが挙げられます。
東洋経済の記事によれば、2013年頃〜2019年にかけてコンサル業界への転職者数は4倍になったとされています(2020年以降はコロナ禍で採用自体が一時的に減少)。中でもデジタル関連コンサルは、社会全体でDX推進が急がれていることからニーズが非常に高まっています。
なお、2章で詳しく解説しますが、未経験でコンサル業界に転職する人の年齢層は概ね20代中盤(新卒3年目頃)〜30代前半くらいです。
(出所)コンサル会社が異業種人材をかき集めまくる訳 | 東洋経済オンライン
1-2.特にDX(IT)人材を中心にチャンスが広がっている
コンサルティングというと戦略を考案したり、事業計画やM&Aなど経営戦略に関わる部分の支援に携わるイメージがありますが、直近で最もニーズが高まっているのはDX(IT)人材です。
具体的にはSAPやSalesforceなどIT系のツールの導入・活用・定着案件などでコンサルティング会社が関わることが多く、SIerや事業会社でIT関連の経験を積んできた人への門戸が広がっています。
また、IT案件などを筆頭に、プロジェクト推進を管理するプロジェクトマネジメントのスキルを持った人の需要が高い傾向にあります。したがって、コンサルタント未経験でもプロジェクトマネジメントのスキルを持っている人であれば、コンサルタントとして活躍できる可能性が広がっています。
2.業界未経験でコンサルティングファームに転職するために必要な条件
未経験でもコンサル転職は可能と説明しましたが、一般的な条件を見ていきましょう。
2-1.【年齢】基準はないが、全体として20代後半〜30代前半くらいが主
年齢に関して明確な基準を設定するファームはあまりありませんが、全体で見ると20代後半〜30代前半くらいがメインです。35歳以上の場合、即戦力になる経験者の採用が大半という傾向があります。
2-2.【学歴】基本的に関係ないが、結果として難関大出身者やMBA取得者が多い傾向はある
基本的に、学歴が直接影響することはほぼないと言っていいでしょう。文系出身が多いイメージですが、理系出身者も少なくありません。コンサルに求められるのは分析力や理論的思考力、行動力などを総合した課題解決力であり、中途採用では学歴よりも前職での経験などのほうが重視されるという傾向があります。
ただ、もともとそのようなポテンシャルが高い人が多いという理由から、大手ファームでは結果的に旧帝大や早慶などの難関大出身者や経営学修士号(MBA)取得者が比較的多いという実情はあります。とはいえ、最終学歴が専門卒だとしても、職歴次第で採用してもらえるチャンスはあります。
2-3.【職歴】大手企業である必要はないが、実績や成果が重要
前職企業の知名度という意味で職歴が問われることはありませんが、これまでの仕事で何を経験し、どんな実績をあげてきたかという点は重要です。社内の課題に対してどのように問題意識を持ち、どのような手段で解決してきたかというプロセスに重点を置いた職務経歴書が書けるとよいでしょう。
2-4.【資格】必須なものはない
基本的にコンサルタントに必要な資格はなく、個人の能力が重視されます。ただ、1-2で解説したようにDX(IT)人材の需要が高まっていることからも、以下のようなIT関連資格があれば自己PRに役立つでしょう。
※PMPの受験にはプロジェクトマネジメント実務経験と35時間以上の研修受講が必須。
2-5.【能力】最低限必要なものは3種類
コンサルタントにはあらゆる能力が求められますが、ここでは主要な3つの能力を紹介します。3章で後述しますが、これらの力はコンサルタントにとって特に重要で必要不可欠と言えます。
■思考力
コンサルタントの能力のベースにあるのは、クリティカルシンキングや仮説思考といった思考力です。コンサルティングでは、クライアントの課題抽出、解決策の検討、実行支援など、あらゆる場面でロジカルに頭を使うことが必要だからです。これは事業会社にいても身につけられる能力なので、日常的に意識しておくとよいでしょう。
■コミュニケーション力
2つ目は傾聴力や理解力などを総合したコミュニケーション力です。コンサルティングは事業会社のように自社内だけで相談して実行できるものではなく、クライアントと直に向き合う仕事であるため、相手の意見をしっかりヒアリングし、自分の意見をわかりやすく伝える力が必須だからです。短い時間で案件の情報や背景などを理解する力も求められます。
■プロフェッショナルマインド
そして、自ら行動し、その行動に責任感を持ち、バリューを出すというプロフェッショナルマインドも必要不可欠です。時間・期限を遵守して案件をやり切るというような当たり前の意識も含まれます。このようなことを当然と思える人、そして成果を出すという改善意識を常に持っている人が必要とされます。
ここで紹介したのは最低限の能力で、他にもプレゼンテーション力や忍耐力、そして活躍の場を広げるためには語学力なども求められる場面があるでしょう。
3.未経験でコンサルティングファームに転職して活躍できる人・あまりおすすめしない人
2章で紹介した内容を踏まえて、未経験でコンサル転職して活躍できる人と、コンサル転職をあまりおすすめしない人の特徴を解説します。
3-1.活躍できるタイプ
活躍できるのは以下のようなタイプの人です。
つまり、前章(2-4)で紹介した必要不可欠な能力を全て兼ね備えている人と言えます。
3-2.微妙なタイプ
基本的には上記の「活躍できるタイプ」とは逆のタイプです。
コンサルティングは何をするにしても論理性が求められ、“なんとなく”は一切通用しない世界です。例えば資料作成一つとっても「スライドはその枚数で適切なのか」、「データはどうやって検証したのか」、「どこに根拠があるのか」など、あらゆる角度から指摘が入るので、クリティカルシンキングやロジカルシンキングが苦手な人は非常に苦労することになるでしょう。
上記のような力がなければ、仮にコンサルタントになったとしても非常に苦労することが目に見えています。
4.大手ファームも業界未経験者を採用している
1章(1-1)で説明したように、コンサルティング業界全体の中途採用のうち、他業種からの転職者の割合が約7〜8割という事実から見ると、大手も含めて多くのファームが未経験者を採用していると考えてよいでしょう。
ただし、募集を出していても未経験者を事実上採用していないファームや、逆に未経験者を採用していることを公表していないファームもあると考えられるので、希望するファームの人事担当者に問い合わせるのが確実です。
5.未経験でコンサルティングファームに転職した人のモデルケース
未経験でコンサルティング業界に転職する人の学歴や職歴は様々で、理想的・典型的なルートというのはありません。
ここで、30代手前で大手物流企業から当ブログを運営するベンチャーコンサルのRally Growthに転職した須永駿介さんの体験談を紹介します。
須永駿介さん
外国語学部英語学科を卒業後、大手物流企業に新卒入社。輸入部門や貿易事務で約6年のキャリアを積んだのち、29歳でRally Growthに中途入社し、未経験のコンサルティング業界にキャリアチェンジ。経歴
学歴:外国語学部英語学科卒
職歴:大卒後、大手物流企業6年勤務
転職時年齢:29歳
転職時のコンサル関連資格:特になし
現在の主な仕事:新規設立企業に対するIT面のサポート(システム導入など)
Q.キャリアチェンジを考えたきっかけは何ですか?
前職では海外研修に行けるチャンスがあり、タイミングを待っていたのですがコロナ禍で断念せざるを得ない状況になってしまいました。そのときにはじめて「自分にとってのゴールはただ海外に行くことではないはず」と気づいたことが大きなきっかけです。もうすぐ30歳というタイミングでもあり、今後ずっと同じようなキャリアのままでいるということがイメージできなかったという理由もあります。
Q.転職活動で不安だったことはありますか?
転職するためのスキルは自分にあるのか、ということです。各企業の募集要項を見ると、求められているのは「新規開拓営業○年以上、そこで高い成果を残した人」といった条件でした。職務経歴書を書こうとしてもアピールできる内容が思い浮かばず、“転職のための武器が何もない”という不安がありました。
Q.ベンチャーコンサルである現在のファームを選んだのは何故ですか?
知名度があるファームでもなく、当時は社員もほとんどいない駆け出しの段階で携われるのは面白いかもしれないと感じたことが理由です。会社のホームページを読んでいるうちに、そこで働いている姿をふと想像している自分がいて、徐々に関心が強くなっていることに気付きました。
Q.未経験の業界に挑戦することに不安はなかったのですか?
全くなかったわけではありません。しかし、社長や取締役との面談や面接で、「具体的な仕事は入ってから覚えていけばいいよ」という話をしていただき、不安は薄くなりました。ただ、家族や前職の上司からは引き止められたり、遠回しに反対されたりはしました。
Q.転職して実感したコンサルの苦労点はどんなところですか?
前職とは頭の使い方が違うというのもあり、自分で考え、それをアウトプットするというのが大変でした。また、答えがあるのかないのかも分からない、あったとしても一つではないかもしれないという状態の中で、「どのくらいのレベルのものを出せればクライアントは満足するのか」を測る物差しもなく、その感覚を掴むのが難しかったです。
Q.前職時代と現在とで特に変わったことは何ですか?
仕事に対する考え方が大きく変わりました。特にベンチャーコンサルは自分の売上が会社の業績に直結する世界なので、責任感に対する意識が格段に違います。
Q.ワークスタイルの変化はありますか?
以下のような変化がありました。
■前職
定時:9時〜18時
残業:月平均40時間程度
■現在(※フレックスタイム制)
7時に起床し、自宅で1〜2時間作業
出勤:10時〜11時頃
退勤:遅ければ20時頃、早ければ18時頃
Rally Growthでは在宅ワークも認められているのですが、私は会社にいる方が集中できるので毎日出社しています。服装も自由なので、クライアントとのミーティングがなければジーパンにTシャツなどラフな格好で働いています。
6.コンサル未経験者が転職に備えて今からやるべきこと
ここまでの内容を読んでコンサル転職への意識が高まってきた人も多いかもしれません。未経験でもコンサルになれるので自分が魅力を感じたファームをぜひ受けてみることをお勧めします。もし転職活動を進める場合は、以下のような準備を始めるとよいでしょう。
- コンサル業界でどんな能力を役立てられそうか、過去の経歴をしっかり棚卸して考える
- それを言語化してわかりやすく説明できるようにする
このような準備をしておけば、面接対策に役立つだけでなく、転職後の業務イメージを得ることにもつながります。
[Point]ファームの選定は中堅・ベンチャーも選択肢に入れたほうがよい
大手ファームは当然難易度が高くなるため、大手だけにこだわらず、幅広い視野でコンサルティング会社を探すことも必要でしょう。給料などの待遇面はもちろん大切ですが、何より自分にとって仕事がしやすい、カルチャーフィットするファームを見つけることが結果的に転職の成功につながります。中堅やベンチャーファームも含めて幅広く選択肢を持つことで、より自分に合ったファームを見つけられる可能性が上がるはずです。
選考に進む前には、必ず自分が納得いくまで面接や見学の場を設けてもらいましょう。メンバーと自分のフィーリングが合うかどうか、ファーム全体の雰囲気が合っているかどうかよく確認してください。似たようなファームでもカルチャーは大きく異なる場合があります。
7.未経験でもコンサルに挑戦してみたいのであればRally Growthがお勧め
最後に、コンサルティング業界への転職に興味があるという方に向けて、このブログを運営するRally Growthを紹介します。
2021年7月に創立したRally Growthは、現在は6人のメンバーでミドルマーケットを中心としたDX化や新規事業構築支援を行っています。事業拡大に伴い、コンサルティング業界未経験者の採用も随時行っています。
Rally Growthなら、業界未経験者でもコンサルタントとしてスピード感を持って成長することが期待できます。それは以下のような強みがあるからです。
Rally Growthの3つの強み
1.未経験の人に手厚い教育体制を提供している
2.未経験者でもコンサルタントとして成長できる環境が整っている
3.成長したいというマインドを持っているメンバーが集まっている
7-1.未経験の人に手厚い教育体制を提供している
ベンチャー企業というと教育体制や研修制度が不十分というイメージがある方もいると思いますが、Rally Growthではコンサル業界未経験の人に向けて手厚い教育体制を整えています。
(研修中の様子)
入社後はまずコンサルタントに必要な考え方などの基礎教育をしっかり受け、その後はOJTとしてプロジェクトに入ります。徐々にコンサルタントの仕事に慣れていけるため、未経験の人でも安心です。
具体的には以下のような講座を通してスキルを磨いた後、プロジェクトに臨んでいく形になります。
- クリティカルシンキング講座
- パワーポイントなどのドキュメンテーション講座
- PMO講座
- 上司へのレビュー依頼講座
- リサーチ実践講座
未経験者向けの教育プログラムも豊富に用意しており、かつ大手ファーム出身者が直接教えるため、コンサルティング業界全体で通用するスキルをしっかり身につけられます。
7-2.未経験者でもコンサルタントとして成長できる環境が整っている
Rally Growthには未経験でも成長できる環境が整っています。
プロジェクトに入る際は、今までの業界経験を活かして活躍が期待できる案件を選定しています。大手コンサル出身者からのサポートを受け案件をこなしながら実践的に経験を積んでいきます。
中途採用社員の半数がコンサルティング業界未経験ですが、全ての社員が入社から数か月で現場で活躍できる力を身につけています。
7-3.成長したいというマインドを持ったメンバーが集まっている
Rally Growthには成長したいという強いマインドを持ったメンバーばかりが集まっています。2022年に入社した中途メンバーの声を紹介します。
もちろん大変なこともたくさんありますが、新しいことに挑戦でき、できるようになったことや身についたものが少なからずあるので、前向きな大変さだと思っています。
――鈴木健太さん/元物流関連企業(コンサルティング業界未経験)
プロジェクトの中で、今回はここができなかった、ここは上手くいったというトライアンドエラーを繰り返しています。自分の成長も実感しながら仕事ができるのは、Rally Growthで働いてよかったと思うところです。
――飯野薫さん/元医療ソリューション企業、マーケティングコンサルタント
このような上昇志向の強いメンバーに囲まれた環境に身を置くことで、未経験でもコンサルタントとしての思考やスキルをいち早く身につけることができるでしょう。
コンサル未経験者募集中!
向上心はあるけれど、どのようにキャリアアップしていけば良いのか悩んでいたり、スキルを発揮する環境に物足りなさを感じていたりしませんか? 是非、私たちと一度お話ししてみましょう!
※代表が語る、新たなメンバーに期待することや事業への思いなどはこちらからご覧ください。
8.まとめ
最後に、この記事で紹介してきた内容をまとめます。
■未経験でもコンサルティングファームへの転職は可能。
→DX(IT)人材は特にチャンスがある
■業界未経験でのコンサル転職に必要な条件は以下の通り。
→特に重要なのは思考力、コミュニケーション力、プロフェッショナルマインド
■コンサルタントに向いているのは以下のような人。
・思考力があり仮説思考ができる人
・コミュニケーション力や傾聴力、理解力がある人
・プロフェッショナルマインドがある人
■向いていないのは以下のような人。
・考える力が弱い人
・人とコミュニケーションをとって、人に動いてもらうということが苦手な人
・やりきる力が弱い人、成果を出そうというコミット力が弱い人
コンサル転職を考える皆さんの背中を押すことができていれば幸いです。この記事を参考に、一歩を踏み出してみてください。
- この記事を書いた人