コンサル転職、20代のうちにすべき?仕事内容やメリデメを解説
「20代でコンサルに転職するとどんな仕事をするの?」
「20代でコンサルに転職するメリット・デメリットは?」
新卒入社してから数年経ち、転職を考え始めている人の中にはコンサル業界を視野に入れている人もいると思います。すでにコンサル業界にいる方はイメージが湧くと思いますが、今コンサル業界にいない人にとっては、コンサルという仕事に興味はあっても具体的にどんな仕事をしているのか、キャリアにどう役立つのかはいまいちよくわからないですよね。
20代かつ未経験でコンサルに転職すると、一般的にまずは「アナリスト」または「コンサルタント」と呼ばれるポジションからスタートすることになるでしょう。これは新卒入社した場合と同じポジションで、基本的には情報収集・分析や資料作成の補助、議事録の作成といった仕事を担当します。アナリストとして1〜2年経験を積んだあとは、コンサルタント、シニアコンサルタントとステップアップしていきます。
この記事ではさらに、20代でコンサル転職を考えている人が気になる以下のような内容を詳しく解説していきます。
- 20代でコンサルに転職するとどんな仕事をするのか
- 20代でコンサルに転職する難易度
- 20代でコンサルに転職するメリット・デメリット
- 20代で転職するための対策や準備
最後まで読めば、20代のコンサル転職事情が理解でき、転職への一歩を踏み出す勇気が出てくるでしょう。
※本稿はコンサル未経験の方の転職(事業会社等からコンサルへの転職)を想定したものです。コンサルからコンサルへの転職の場合はプロセス等が異なるのでご注意ください。
Table of Contents
1.20代でコンサルに転職すると、最初は「アナリスト」から始まる
20代でコンサルに転職した場合、入社直後は通常、新卒社員と同じ「アナリスト」または「コンサルタント」という職位からスタートすることが多いです。具体的な業務内容はファームによって異なりますが、主に以下のような仕事をします。
■情報収集と分析・資料作成補助
クライアントへの提案資料の中で、コンサルタントやシニアコンサルタントの主張を支える補助的な資料を作成します。具体的には、根拠となる情報や、裏付け資料を探してまとめる作業です。
例)石油価格の動向をネットや文献で調査してまとめる。これまでの価格動向や、過去に価格が急変動した際の要因などから分析し報告する
■会議進行補助・議事録作成、関係者間のコミュニケーション調整・連絡、タスク管理
クライアントとの会議で資料を配布・投影したり、議事録の作成を行います。特に議事録は初期の仕事で一番重要なタスクとなり、これがきちんとできると徐々に他の仕事も任せてもらえるようになるでしょう。
このほか、タスク表に基づいて実行されていないタスクをリマインドしたり、クライアントへのヒアリングを担当する先輩の補助などの仕事があります。
転職後のキャリアパス
アナリストとしての仕事を1〜2年経験すると、コンサルタント、シニアコンサルタントと順に職位が上がっていきます。
ただし、転職の場合は少なくとも何かしらの職務経験があるので、ポジションとしてはコンサルタントから始まることもあります。とはいえコンサル業界の経験はないので、最初はアナリストが担うような業務を任されることもあるでしょう。
2.20代でコンサルに転職する難易度は「それなりに高いが入れないことはない」
20代でコンサルに転職する難易度は一概には言えませんが、概して「それなりの難しさはあるが入れないことはない」という感覚です。少なくとも30代で転職をめざすよりは難易度が下がると言えるでしょう。
昨今の転職市場では、その人がすでに持っているスキルや経験ではなく、将来発揮するであろう潜在能力を評価基準とする「ポテンシャル採用」を行う企業が少なくありません。ポテンシャル=将来性という意味では、より年代が低いほうが期待値が高いと見られることが多いのです。
一方、30代の転職では職務経歴や実績の方が重視される傾向にあり、ポテンシャル採用の難易度は上がると考えられます。
※転職における20代と30代の比較については4章でより詳しく解説します。
また、ファームの規模でも難易度は変わってきます。大手のほうが中小ベンチャーよりも志望者が多い=競争率が高くなるので、難易度が高いということは明らかです。
コンサル業界の中途採用では、未経験者が70〜80%に及ぶ
コンサル業界全体の中途採用のうち未経験者の割合は7〜8割程度にも上るというデータがあります(2021年時点)。コンサル業界では市場が急速に拡大している一方、コンサルタント自体の数は不足しているという背景があり、多くのファームが人材確保を急いでいることなどが理由として挙げられます。
3.20代でのコンサル転職で望まれる資質
20代でのコンサル転職に求められる資質を紹介します。
■学歴
基本的に不問ですが、結果的に難関大出身やMBA取得者が多い傾向にあります。
■職歴
実績や成果が最も重要です。企業規模は問われないことが多いでしょう。
■資格
必ず求められる資格はありません。ただし、DX(IT)人材の需要が高まっていることから、ITストラテジスト試験や中小企業診断士、PMPなどのIT関連資格を持っていると有利になる可能性があるでしょう。
■能力
最低限必要なのは思考力、コミュニケーション力、プロフェッショナルマインドの3つです。
※20代未経験でコンサルに転職するための条件については、以下の記事でさらに詳しく開設しています。
4.20代でコンサルに転職するメリット・デメリット
20代でコンサルに転職した場合、メリットもあればデメリットもあります。それぞれ詳しく解説していきます。
4-1.20代でコンサルに転職した場合のメリット3点
20代でコンサルに転職するメリットは以下のようなものがあります。
- ビジネスの世界でどこでも役立つスキルを早いうちに習得できる
- 一般的な事業会社では得られない経験を若くして得られる
- 事業会社で働く同年代の人よりも待遇が良いことが多い
4-1-1.ビジネスの世界でどこでも役立つスキルを早いうちに習得できる
1点目として、以下のようなビジネスの現場で必ず役立つスキルを早いうちに習得できるということが挙げられます。
コンサルの仕事は、クライアントの課題抽出、解決策の検討、実行支援など、あらゆる場面でロジカルに頭を使います。入社直後のアナリストの段階でも、主張の根拠やデータの裏付けを必ず求められるため、常に頭をフル回転させ、突き詰めて考えるということが習慣化されていきます。そうした経験を積むことで、上述したようなスキルが徐々に身についてきます。
これらのスキルは一般的な事業会社でもいずれ得られますが、コンサルの世界ではそれをかなり早い段階から習得できるという点がメリットです。
4-1-2.一般的な事業会社ではなかなかできない経験を早い段階で得られる
2点目は、一般的な事業会社ではなかなか得られない経験を若くして得られる可能性があるということです。
一般的な事業会社では、若いうちは基本的に定常業務を担当することになるでしょう。一方でコンサルは業務改善や成長戦略の支援を担う仕事なので、20代のうちから上層部と同じ目線でビジネスを捉えることができます。
また、クライアントの上層部や要職の人に対してプレゼンテーションや交渉する機会も数多くあり、若いうちから様々な経験をどんどん積むことができるでしょう。
4-1-3.事業会社で働く同年代の人よりも待遇が良いことが多い
3点目は、一般的な事業会社で働いている同世代の人よりも、待遇が良い傾向にあるということです。
厚生労働省の調査によれば、2022年の大卒社会人の年代別月給平均は以下の通りです。
25〜29歳 26.52万円
30〜34歳 30.49万円
賞与等を含めると、一般的な年収は25〜29歳で約400万〜450万円、30〜34歳で約450万〜500万円と考えられます。
一方で、コンサルタントは20代のアナリストでも年収500万円以上の水準となることが多く、中には新卒でも年俸550万円〜という待遇のファームもあります。
一般的な事業会社はまだ年功序列であることが多いですが、コンサルは実力主義の世界なので、結果を出せば年齢に関係なくどんどん待遇が上がっていく傾向にあります。
大手ファームでは20代後半で700万〜1000万円の水準に達することも珍しくなく、実力次第ですが20代で1000万円を超えることもあります。
4-2.20代でコンサルに転職した場合のデメリット3点
一方のデメリットは、以下のような要素が挙げられます。
- 仕事が忙しい
- 再転職した時に、一般的な事業会社の企業文化や風土に馴染めない可能性がある
- コンサルの待遇に慣れると生活水準が上がってしまい、再転職時に苦労することがある
4-2-1.仕事が忙しい
最初に挙げられるのは、仕事が忙しいということです。といっても、一年中ずっと多忙というわけではありません。コンサルの仕事はプロジェクト案件ベースのため、その内容や時期によって忙しさの度合いが変わります。特に複数案件を高稼働で受け持つようなケースではかなりの残業量になる場合があります。
逆にプロジェクトが一段落して次の案件が始まるまでのタイミングは、長期休暇も取りやすく、旅行などに行く余裕も出てきます。
近年のご時世的に“始発から終電まで”のようなケースは減ってきていますが、多忙な時期は間違いなくあるということは念頭に置いておきましょう。
4-2-2.再転職した時に、一般的な事業会社の企業文化や風土に馴染めない可能性がある
2点目は、コンサルとして経験を積んで将来的に一般的な事業会社に再転職した際に、企業文化や風土に馴染めない可能性があるということです。
コンサルの世界では、ロジックを詰めて物事を考えたり資料を作成したりすることが当たり前ですが、一般的な事業会社ではそれが通用しないことも間々あります。コンサル感覚のままでいるとうまく馴染めない可能性があるので注意しましょう。
また、クライアントワークでは、意思決定をするのは常にクライアント(=事業会社)のため、コンサルは傍観者的な立場になりがちです。事業会社ではその意思決定が求められるので、感覚の違いに戸惑うかもしれません。
いずれにしても、事業会社には事業会社のやり方や文化があるので、コンサル文化を押し付けず、柔軟に対応することを心がけるのが得策です。
4-2-3.コンサルの待遇に慣れると生活水準が上がってしまい、再転職時に苦労することがある
3点目は、コンサルの待遇に慣れてしまうと生活水準が上がってしまい、再度転職するときに苦労する可能性があるということです。
メリットの3つ目(4-1-3「事業会社で働く同年代の人よりも待遇が良いことが多い」)で紹介したように、コンサルの給与水準は一般的な事業会社よりも高いことが多いため、それに合わせて生活水準も高くなりがちです。ところが、コンサルから事業会社に転職すると、以前よりも給料が下がってしまうケースが少なくありません。極端な例では、百万円単位の減収となってしまうこともあるでしょう。
一度上げてしまった生活水準(家賃、食費など)を低い水準に戻すことは一般的に困難と考えられています。給料が下がることを恐れて、一般的な事業会社への転職を決断できなくなる人もいます。
5.コンサル転職するなら30代よりも20代のほうが総合的によい
コンサルに転職するなら、総合的に考えると30代よりも20代のほうがよいでしょう。理由は以下の2つです。
- コンサル業界での経験が早く積めるから
- 幅広いジャンルの仕事を経験できるから
5-1.コンサル業界での経験が早く積めるから
なによりも、転職が早ければ早いほどコンサル業界で経験が早く積め、効率良くスキル向上が見込めるのが一番の理由です。30代になって事業会社の感覚が染み付いてしまうと、コンサルのスピード感やアウトプットについていけなくなる可能性もあります。
5-2.幅広いジャンルの仕事を経験できるから
2章で触れたように、20代は“ポテンシャル採用”の意味合いが強く、幅広いジャンルの仕事を任される傾向にあることも理由の一つです。一方、30代はどちらかというと過去の経験をベースに、適性に応じた案件にアサインされる傾向があります。幅広い経験を求めるならば、20代のうちに転職するほうがよいでしょう。
また、同じく2章で説明したように、転職難易度が30代よりも20代の方が低くなる傾向にあることも理由として挙げられます。30代ではコンサル転職が不可能というわけではありませんが、総合的に考えて20代のうちに転職するほうが有利と言えるでしょう。
6.20代でコンサル転職するための流れは一般的な会社と同じ。期間は約3か月〜
20代でコンサルに転職するまでの流れは一般的な事業会社の場合と同様です。期間の目安は、スムーズに進んだ場合で約1〜3か月程度と考えておきましょう。
複数社を検討する場合、転職サイト登録後、履歴書や職務経歴書の作成・提出に約1週間、応募先の決定から書類通過に約2週間、面談や面接に約1~2か月かかるものと見込んでおきましょう。
面接に進む前には、コンサル業界で自分自身のどんな能力を役立てられるか過去の経歴をしっかり棚卸して考えること、そしてそれを言語化してわかりやすく説明できるようにする準備をしておきましょう。
7.20代でのコンサル転職を目指すならRally Growthがおすすめ
最後に、コンサルティング業界への転職に興味があるという方に向けて、このブログを運営するRally Growthを紹介します。
2021年7月に創立したRally Growthは、現在は6人のメンバーでミドルマーケットを中心としたDX化や新規事業構築支援を行っています。事業拡大に伴い、コンサルティング業界未経験者の採用も随時行っています。
※採用情報はこちら!
https://rallygrowth.co.jp/careers
Rally Growthなら、業界未経験者でもコンサルタントとしてスピード感を持って成長することが期待できます。それは以下のような強みがあるからです。
Rally Growthの3つの強み
- 未経験の人に手厚い教育体制を提供している
- 未経験者でもコンサルタントとして成長できる環境が整っている
- 成長したいというマインドを持っているメンバーが集まっている
7-1.未経験の人に手厚い教育体制を提供している
ベンチャー企業というと教育体制や研修制度が不十分というイメージがある方もいると思いますが、Rally Growthではコンサル業界未経験の人に向けて手厚い教育体制を整えています。
入社後はまずコンサルタントに必要な考え方などの基礎教育をしっかり受け、その後はOJTとしてプロジェクトに入ります。徐々にコンサルタントの仕事に慣れていけるため、未経験の人でも安心です。
具体的には以下のような講座を通してスキルを磨いた後、プロジェクトに臨んでいきます。
- クリティカルシンキング講座
- パワーポイントなどのドキュメンテーション講座
- PMO講座
- 上司へのレビュー依頼講座
- リサーチ実践講座
未経験者向けの教育プログラムも豊富に用意しており、かつ大手ファーム出身者が直接教えるため、コンサルティング業界全体で通用するスキルをしっかり身につけられます。
7-2.未経験者でもコンサルタントとして成長できる環境が整っている
Rally Growthには未経験でも成長できる環境が整っています。
プロジェクトに入る際は、あなたが他業界で培ってきた能力を活かして活躍が期待できる案件を選定しています。大手コンサル出身者からのサポートを受け、案件をこなしながら実践的に経験を積んでいきます。
中途採用社員の半数がコンサルティング業界未経験ですが、全ての社員が入社から数か月で現場で活躍できる力を身につけています。
7-3.成長したいというマインドを持ったメンバーが集まっている
Rally Growthには成長したいという強いマインドを持ったメンバーばかりが集まっています。2022年に入社した中途メンバーの声を紹介します。
もちろん大変なこともたくさんありますが、新しいことに挑戦でき、できるようになったことや身についたものが少なからずあるので、前向きな大変さだと思っています。
――鈴木健太さん/元物流関連企業(コンサルティング業界未経験)
プロジェクトの中で、今回はここができなかった、ここは上手くいったというトライアンドエラーを繰り返しています。自分の成長も実感しながら仕事ができるのは、Rally Growthで働いてよかったと思うところです。
――飯野薫さん/元医療ソリューション企業、マーケティングコンサルタント
このような上昇志向の強いメンバーに囲まれた環境に身を置くことで、未経験でもコンサルタントとしての思考やスキルをいち早く身につけることができるでしょう。
向上心はあるけれど、どのようにキャリアアップしていけば良いのか悩んでいたり、スキルを発揮する環境に物足りなさを感じていたりしませんか? 是非、私たちと一度お話ししてみましょう!
※採用情報はこちら!
https://rallygrowth.co.jp/careers
※【代表インタビュー】新たなメンバーに期待することや、事業への思いなどを語っています。
8.まとめ
この記事で紹介した内容をまとめます。
■20代でコンサルに転職すると、最初はアナリストとして以下のような仕事を任される
- 情報収集と分析・資料作成補助
- 会議進行補助・議事録作成、関係者間のコミュニケーション調整・連絡、タスク管理
■20代でコンサルに転職する難易度は“それなりに高いが入れないことはない”
⇒30代での転職よりも難易度が低くなる傾向
■20代でコンサルに転職した場合のメリットは以下の3点
- ビジネスの世界でどこでも役立つスキルを早いうちに習得できる
- 一般的な事業会社では得られない経験を若くして得られる
- 事業会社で働く同年代の人よりも待遇が良いことが多い
■20代でコンサルに転職した場合のデメリットは以下の3点
- 仕事が忙しい
- 再転職した時に、一般的な事業会社の企業文化や風土に馴染めない可能性がある
- コンサルの待遇に慣れると生活水準が上がってしまい、再転職時に苦労することがある
■20代でコンサル転職する際の流れは一般的な転職と変わらない
■コンサル転職するなら30代よりも20代のほうが総合的によい。理由は以下の2点
- コンサル業界での経験が早く積めるから
- 幅広いジャンルの仕事を経験できるから
この記事がコンサル転職を考える20代の皆さんの決断の一助となっていれば幸いです。ぜひ一歩を踏み出してみてください。
- この記事を書いた人